「イスラム国」の内部へ~悪夢の10日間~

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こんばんは。本、読んでますか?私は、読んでません(笑)。まぁ結構ムラがあって読んだり読まなかったり、という感じでしょうか。でも、読むとやっぱり本は読むべきだなと思うんです。特に、昨年トランプが当選してから、不確実性の高まった世界を生き抜くには、知識の習得が必要だと感じています(まぁ関係ないですけど笑)。

さて、久々に本のレビューです。「『イスラム国』の内部へ:悪夢の10日間」という本です。2013年頃から中東で急速に勢力を伸ばしてきたISISですが、日本人ジャーナリストが拘束、殺害されたことで日本でも急速にニュースを賑わすようになりました。それほどまで中東には興味がなかった私は、ISISには興味があるものの、あまり書籍を読むことなく、今日まで来てしまいました。

そんな中、日経ニュースでサウジアラビアが大きく変わろうとしているいう記事を読み、中東に興味を持つようになります。ふらっと寄ったブックオフで中東関係の書籍を買おうかと物色していると、こちらの本が目にとまりました。パラパラと読んでみると、著者はドイツ人、そしてISIS内部へ潜入し生還したジャーナリストとして、この本を書いたことがわかりました。非常に面白そうだったので買ってみることにしました。

結論からいうと、非常に良い本でした。著者はドイツ人のキリスト教ジャーナリストです。彼はキリスト教徒でありながら、イスラム教についても勉強しており、イスラム教は本質的に寛容であることを知っています。それゆえ、なぜISISが残虐な行為をしているのか、目的はなんなのかを突き止めるべく、ISISの人たちと接触を図ります。

ISISの人たちとSkypeでやりとりをし、ISISがなにを考えているのか、何が目的でISISへ参加するのかなどを話、その内容をそのまま本にしています。その後、ISIS内部へ潜入(公式にISIS幹部から許可を得て調査しています)し、10日間をISISが作り上げた国家(と呼ばれるもの)で過ごします。その中での体験を細かく記述しています。

著者はキリスト教徒でありながら、イスラム教について非常によく勉強をされています。ISの幹部等と話す際も、イスラム教のコーランなどから引用し、「なぜISは戦争を起こさねばならないのか」と問うています。

この本は、ISの全てを記したものではありません。しかし、マスメディアが連日報道するISは全て外部から見たISに過ぎないのです。残念ながらISは非常に閉鎖的です。そんな中で、ISを知るというのは非常に難しい部分があるでしょう。しかし、相手を理解するためには、相手の立場に立ってみなければわかりません。著者はそんなメッセージを提示しています。

著者は自らイスラム教を学び、そしてISの人々と接触し、内部へ潜入し、自身の目でISを観察してきました。彼はそんな努力の結果、やはりISにおけるテロはイスラム教に背いていると最後にメッセージをISへ送っています。

マスメディアを通してのIS、内部へ潜入したものが届けるISに対するイメージ、最後は同じでしたが、相手を理解する姿勢は必要だと思います。私自身も、この本を読んだ結論は、やはりなぜISがテロ行為を繰り返すのか、理解できません。しかし、情報を鵜呑みにすることなく、自らの目で見て、体験してから結論を出すのと、他者の意見をそのまま鵜呑みにするのでは大きく違います。

最近でこそ、ISに関する報道よりも、トランプ新大統領に関する記事の方が多くなっています。しかし、ISはまだ存在しています。ISに興味のある方も、そうでない方も一度読んでみることをおすすめします。ISに対する世界観が若干でも変わるかもしれません。

「イスラム国」の内部へ:悪夢の10日間

「イスラム国」の内部へ:悪夢の10日間

ユルゲン・トーデンヘーファー
2,592円(11/15 19:01時点)
発売日: 2016/06/18
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