朝鮮半島情勢について考えてみる

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朝鮮半島が物騒な状況になってきましたね。といっても騒いでいるのは日本の安倍首相にコントロールされている一部のメディアと公共交通機関だけのようですが。ということで、かなり怒っています。だいぶ前の記事でネガティブな記事は書かないようにするという投稿をしましたが、今回の件は少々我慢なりません。確かに北朝鮮は脅威かもしれません。しかし、必要以上に国民を煽っているのは背景に「憲法改正」という夢を着実に実現するための安倍首相の意図が読めます。

さて、前置きはこのぐらいにして、今日の記事は朝鮮半島全般についての話です。北朝鮮だけでなく、南朝鮮(大韓民国)も含めてです。ネット上には反中、反韓の人々が多いですが、。。

大韓民国(以下韓国)、朝鮮人民共和国(以下北朝鮮)力国の立場から考えてみましょう。

多くの日本人が、日本のメディアを通してニュースを読んでいるため、韓国や北朝鮮の出来事は大本営発表の、日本の政権側としての立場からしか見えていないかもしれません。そのため、北朝鮮の核実験やミサイル開発はけしからんし、韓国に対するアメリカのTHAAD運用費全額請求は自業自得だという意見が多いと思います。しかし、少し立ち止まって考えてみてください。彼らの立場で考えたとき、本当に自業自得といえるのでしょうか?本当に他国を威すために核開発を進めているのでしょうか?それぞれの立場から考えてみましょう。

まずは北朝鮮から

最近では朝鮮半島の話題が紙面をにぎわさない日はないくらい、ホットなトピックになっています。各国の批判を無視し、核実験を強行し、最近になって立て続けにミサイルの打ち上げ実験を行っています。先日の米中会談以降は中国も北朝鮮への態度を苛立ちをあらわにしてきています。蜜月関係とも言われていた、中朝関係もここにきてほころびを見せ始めています。中国の意向を無視し、核実験を強行しようとする北朝鮮の立場は、はたから見れば脅威以外の何物でもありません。しかし、北朝鮮の立場になってみてみると、少し違った見方ができるのではないでしょうか。

北朝鮮は地理的には北は中国とロシアと国境を面しています。南はアメリカの同盟国:韓国が存在し、海を面して東には同じくアメリカの同盟国:日本が、そして西には中国が存在しています。この中で唯一味方といえるのは中国だけで、その他は北朝鮮にしてみれば敵国です。また、味方とはいえ中国にしても完全なる信頼は置くことができません。ましてや、今の金正恩政権は中国からも若干睨まれている状況です。(もちろん、その原因を作ったのは金正恩自身ですが)。そして、中国、ロシア、アメリカ共に核を持っている国です。彼らの反感を買ってしまった場合、いつ核攻撃されるかわかりません。

北朝鮮はそんな脅威の中に存在しているのです。核保有国に囲まれている、北朝鮮、国家存続のため核兵器を保有しようと考えるのは自然な流れではないでしょうか?同じような理由から、敵対していたインドが各実験に成功したことで、パキスタンも核実験を行い核を保有しています。北朝鮮の立場で考えてみれば、核保有を渇望するのも無理はありません。

 

そして韓国について

次に、南朝鮮;韓国について考えてみましょう。朴政権は北朝鮮の核ミサイルに対抗するため、THAADミサイルを韓国国内へ配備することを決定しました。そして、先日ソンジュゴルフ場へ電撃的に配備しました。「奇襲配備」という点だけでも驚くべき点ですが、更にはそのTHAADの運用費用を全額韓国に負担させるとトランプ氏が発言し物議を醸しています。THAAD配備の目的は確かに韓国を守る目的があります。しかし、アメリカにとってもメリットがあるから配備するのです。THAAD配備に中国が大きく反発しているように、公式には認めないものの、アメリカは北朝鮮を含め中国もTHAADレーダーの監視下に置くことで、中国の脅威にも対抗しようとする意図が見え隠れしています。

そんなわけで、THAADの運用費用を全額韓国に負担させるというのは韓国が反発するのも無理はありません。当初から全額負担するという内容であれば、THAAD配備など決定しなかったはずです。THAADを奇襲配備し、且つ運用費用を全額韓国に負担させるといのはアメリカはあまりにも虫が良すぎます。とはいえ、配備してしまった以上、そしてTHAADが韓国を守る物である以上、交渉次第では韓国は全額負担をせざるを得ないでしょう。韓国の立場は弱いのです。大国の間でうまく立ち振舞わなければ生きて行けないのです。

THAADの費用を負担したくなければ、韓国は強くならなければなりません。経済的に、軍事的に。そう考えるのも自然ではないでしょうか。

真の独立を得るために

韓国の立場で言えば、形式上独立はしているものの、未だにアメリカの支配から逃れられないのも事実です。それは日本とて同じです。朴政権、そして日本の民主党政権が脱アメリカを目指しましたが、ことごとく失敗に終わっています。その意味で、真の独立を達成するためには、強力な武力が必要と考えるのも必然的ではないでしょうか。

韓国と北朝鮮は国境を面して敵対し合っています。そして両国とも、海を隔てれば中国、ロシアという大国が存在しています。もちろん、今でこそ19世紀後半から20世紀前半のように列強がこぞって弱小国家を侵略するという時代は終わりました。しかし、経済、軍事、パワーバランスなどあらゆる面で韓国や北朝鮮のような小さな国家は大国の以降に左右されているというのが事実ではないでしょうか。そういう意味では、韓国はもっと戦略的に日本と親しくすべきだと思います。が、感情がそれを許さないんですよね。まぁ、そこは置いておきましょう。

 

真の独立を得るためには、経済力、そして軍事力で中国やロシア、アメリカと渡り合えるほど強くならなければいけない、そういう考えも理解できるのではないでしょうか。

朝鮮半島統一のためには?

さて、独立の次は朝鮮半島統一についてです。先日、アメリカが空母カールビンソンを派遣し、北朝鮮との緊張が高まり、全面戦争になるのではとも騒がれています。しかし、仮に戦争が起きたとしても、それは韓国や北朝鮮の望むものではないでしょう。そして、結末も決して両国の望む結末にはならないはずです。背後には中国、そしてアメリカが存在します。今でこそ、中国はGDPでも世界2位、軍事力でも世界トップクラスまで上り詰めました。アメリカとしても、中国との全面戦争は避けたいはずです。そうなると、結局は現在のように、二分統治という形に落ち着くのではないでしょうか。

それは決して朝鮮民族が望んでいる形ではありません(私は朝鮮人ではないのでわかりませんが)。やはり理想は統一国家を実現することだと思います。しかし、そのためには韓国、北朝鮮が自ら力をつけ、真の独立国家として、アメリカ、中国の意向を考えずに両国間だけで結論を出せるようにならんければなりません。もしくはアメリカ、中国のパワーバランスが崩れ、どさくさにまぎれて統一を実現するぐらいしかないのです。(もちろん可能性は低いですがこれ以外の選択肢もありますが)。

このことを考えたとき、少し話は戻りますが、北朝鮮の核開発、ミサイル開発を本気で批判できるでしょうか。北朝鮮の立場になってみれば、核を開発し、軍事力を強化し、そのうえで力で南朝鮮を統合したいと考えているのではないでしょうか。そして、統一をするためにはそれが最も現実的ではないでしょうか。

確かに北朝鮮の核開発、ミサイル開発は日本にとっては脅威です。でも、決して一方的に批判しないでください。一方的に批判すると、物事の本質を見失ってしまいます。

戦争を回避するためには?

それでは、戦争を回避するためにはどうしたら良いのでしょうか。北朝鮮は核とミサイルの開発を続けるでしょう。日本は北朝鮮に対抗するため、憲法を改正し、自衛隊を軍隊へ昇格させ、先制攻撃を可能にするべきでしょうか?

少し待ってください。短絡的に考えれば、確かにそれが一番合理的のような気がします。しかし、ではどこでストップするのでしょうか?我々が対抗して憲法改正し、軍事力を強化すれば、北朝鮮も負けじと核開発を加速させるでしょう。終わりの見えない軍拡競争は避けなければいけません。近年の戦争のほとんどは防衛意識から生まれています。終わりはありません。そして、緊張が過度に高まり、対話のチャネルを失ったとき、戦争が起きるのです。

安倍首相は北朝鮮との対話などあり得ないと言っています。でも、本当にそうでしょうか。戦争は対話のチャネルを失ったとき、起こるのです。日米開戦のときを思い出してください。日本の外交部は最後まで開戦を回避しようとしていました。しかし、対話のチャネルが失われ、結果として戦争に踏切ざるを得なくなってしまいました。

戦争になる条件は2つあります。

  • 一つはどちらかが戦争を望んでいる場合
  • そしてもう一つは対話のチャネルを失った場合です

北朝鮮が脅威である事実は変わりません。しかし、決して対話のチャネルを切ってしまってはいけません。

戦後、二度と同じ過ちを繰り返さないよう国際連合が設立されました。国際連合は様々な批判があります。国際連合は紛争を減らすことを目的として設立されましたが、うまく機能していないようにも思えます。でも、連合の目的の一つは、「対話の場を設ける」です。国際連合での決議には強制権はありません。強制権がないゆえに力不足と批判されることも多々あります。しかし、国際連合の真の目的は「対話の場」を設けることです。たとえ対話が不調に終わっても、脱退せずに残ることが可能です。話し合いを継続することが可能です。現に北朝鮮はいまだに国際連合の加盟国として存在しています。イランやイラク、イスラエルも同様です。対話のチャネルを切ってしまってはいけません。

対話こそが、戦争を回避するためには重要なのです。若干話がずれてしまいましたが、北朝鮮を一方的に批判せず、彼らの立場になって考えてみて、その上で、対話を行うことで緊張を和らげることが出来るのではないでしょうか。少々理想的かもしれませんが、地域の緊張が緩和に向かうことと、日本国民が無駄な驚異に煽られて早まった行動をしないことを望んでいます。

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