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君たちは、監視されている!暴露~スノーデンが私に託したファイル~

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こんにちは。再び本のレビューです。「暴露ースノーデンが私に託したファイル」という本の紹介です。2013年にアメリカ国家安全保障局で働いていたエドワード・スノー電子がCIAやNSA内部で行われているありとあらゆる監視について暴露しました。当時は世界的なニュースになり、アメリカ国民、そして世界中に衝撃が走りました。彼の暴露から5年、今でも監視は続いています。すでに忘れ去られている感がありますが、今一度政府の監視について考えてみてはいかがでしょうか。

我々は、ビッグブラザーに監視されている!

2013年6月、世界に衝撃が走りました。アメリカ国家安全保障局(NSA)および中央情報局(CIA)の職員であった、エドワード・スノーデン氏が世界に向けてアメリカ合衆国の行っている監視行動を暴露したからです。このニュースは瞬く間に世界に広まり、アメリカ国民はもちろん世界中の人が大きなショックを受けました。アメリカ政府は直ちに、彼を指名手配しました。

今まで明らかになっていなかった、ワシントン政府によるサーベイランス(監視)が明らかになったからです。アメリカ政府はCIAやNSAを通じて、あらゆる情報を収集していました。それには仮想敵国(ロシアや中国など)の要人はもちろん、同盟国である日本やドイツも含まれていました。そればかりか、テロ対策との名目で自国民のSNS、電話記録、電子メール、位置情報を含めありとあらゆる、「個人情報」を収集していたのです。もちろんそれはアメリカ国民にとどまらず、ネットワークのつながる世界中から情報を集めていたのです!

どんな情報を集めていたのか?その手段は?そして目的は?気になる続きは本を購入して読んでみましょう。スノーデン氏は多くの情報を命がけで提供してくれました。それには多くの葛藤があったと述べています。この本は、サスペンスのように、そしてミステリー小説のように読み進めることができると思います。

本を読んでみて

この本はエドワード・スノーデン氏がCIAやNSA内部で実際に体験したことをもとに書かれています。CIA、NSAでは高度な技術をもってあらゆる情報を収集していると述べていました。その技術力であれば、たとえ電源の入っていない端末であっても遠隔操作で盗聴できることなどが記されています。

2013年、ジャーナリズムに鼓舞されたニュースメディアはこぞってこのニュースを報道しました。もちろん、あのグレイトファイアーウォールで有名な中国のメディアもです。

そのニュースから5年、世界は何か変わりましたか?アメリカ政府は?

情報社会は5年前より明らかに進化しました。ユビキタスコンピューティングによってあらゆる端末がネットワークにつながる時代です。Google HomeやAmazon Echoなどのように会話のできる端末も増えています。我々の情報を安易にネットワークへ流してよいのでしょうか?

中国ではAIを使った新彊ウイグル、チベットへの弾圧が始まっています。このまま情報化社会が進めば、我々はジョージ・オーウェルが1989で描写したように、ビッグブラザーに監視される社会になってしまうのではないでしょうか?

彼は暴露した目的を次のように語っています。

私が情報を暴露したことではなく、暴露した内容を国民がどう捉えて、どうあるべきかを考えて欲しい。そして、公の場で議論してほしい。 -エドワード・スノーデン

確かに2013年はこの情報でもちきりでした。しかし、5年たった今、私たちは政府が我々の通話を盗聴し、データ収集していることを忘れかけているのではないでしょうか。

時間は物事を風化させます。(もちろん政府による忘却作戦?も功を奏し)、自分たちの私生活が監視されていることを忘れています。しかも、2013年から状況は全く変わっていないのです。いいえ、むしろ状況は悪化しています。IT技術は更に進歩しました。テロへの脅威は減少しているにも関わらず、メディアはテロへの恐怖を煽り続けています。

それを口実に、政府は我々の私生活を監視続けているのです。2016年11月、アメリカ大統領選が行われ、ドナルド・トランプが正式に大統領へ指名されました。彼の評価は二分されていますが、彼の言動はアメリカを分断させています。恐怖を煽り続けています。今だからこそ、エドワード・スノーデンがどのような思いで情報公開を行ったのかを今一度思い起こし、再び政府による監視について議論すべきではないでしょうか。

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