こんにちは。モロッコは観光資源がとっても豊富なアフリカ西北部の国です。昨年12月にはアフリカ大陸初の新幹線(LGV)も開通し、将来がますます楽しみな国の一つです。サハラ砂漠や青い街シェフシャウエンなど様々な観光スポットがあるので時間が取れればぜひ訪れてみてください。
さて、そんなモロッコですが日本から遠いこともありあまり情報がありません。そこで今回は、旅行する際に気になるであろう現地の言語事情をお話しします。
結論から言うと、英語だけでもなんとかなります。できればフランス語が話せたほうがいいですが、主要観光地ではほとんど英語が通じます。
モロッコの公用語
モロッコは昔フランスの植民地であったこともあり、フランス語が広く使われています。しかし、フランス語は公用語にはなっておらず、正式な公用語として定められているのはアラビア語およびベルベル語です。そのため街中ではアラビア語モロッコ方言、ダリジャが多く話されています。
しかし、旅行で行くのにわざわざアラビア語は勉強してられないですよね?そこでこの記事では英語やフランス語はどの程度通じるのか?そのほかの言語についても詳しく解説していきます。
下記の表はモロッコで広く通じる言語をわかりやすく表にしたものです。
言語 割合 アラビア語(公用語) 98% ベルベル語(公用語) 43% フランス語 63% 英語 14% スペイン語 10%
複数言語話せる人が多くいるため、割合の合計は100%にはなりません。こうしてみると、アラビア語がほとんどの場合通じることがわかりますが、実際にはそう単純ではありません。これについては次項で説明します。
モロッコで通じる言語
前述したように、モロッコの公用語はアラビア語とベルベル語です。以前はフランス語が公用語でしたので、現在でも実質的な第二公用語としてフランス語がつかわれています。
モロッコの言語事情は非常に複雑で、地域によって通じる言語が異なるのです。アラビア語といっても、正則アラビア語ではなく、アラビア語モロッコ方言(ダリジャ)が話されています。また同じアラビア語でも方言が強く、北のほうのアラビア語と南のほうのアラビア語とではだいぶ異なります。
では、フランス語は広く使われているかというとそうとも言い切れず、スペインに近い北(タンジェやテトゥアンなど)のほうではスペイン語のほうがフランス語よりも通じたりします。また、首都ラバトやカサブランカなどは外国人の増加や海外との取引などで広く英語がつかわれているため、若者はフランス語よりも英語のほうができたりします。
そして南のほうへ行くとベルベル族が住んでいるので、ベルベル語が広く話されていたりするのです。
ポイント
フランス語は実質的な第二公用語になっているので、公文書は広くフランス語がつかわれています。
国の教育としては、アラビア語(フスハー)、そしてフランス語が義務付けられています。しかし高学年になるにつ入れ英語やドイツ語、スペイン語など外国語として選択するため、フランス語よりも簡単な英語やスペイン語のほうが習得が早かったりするのです。
ポイント
フランス語はあくまでも第二公用語なので、外国語とはなりません。
まとめ
このように、モロッコは一つの国でありながら地域によって通じる言語が大きく異なるのが特徴です。旅行へ行く際は、英語は必須(日本語は一部の観光地でたまに聞くぐらいです)、フランス語もできれば勉強していったほうがいいでしょう。アラビア語に関しては旅行するだけであれば、必要ありませんが、買い物などで値引き交渉が有利に進むこともあるので、余裕があれば買い物に関するアラビア語(ダリジャ)だけでも勉強しておくといいかもしれません。