この記事はモロッコ最高峰、標高4,167mのツブカル山へ登山に行きたいと思っている人にお勧めの記事になっています。
こんにちは。マラケシュやシェフシャウエンなど観光資源の多いモロッコですが、実は登山好きにとってもおすすめの観光地で、北アフリカ最高峰ツブカル山(4,167m)をはじめ、Jbel Sirwa、Jbel Ayachiなど3000メートル超級の山が多くあります。その中でも、ツブカル山は北アフリカ最高峰ということもあり、アフリカの中でも有名な観光地になっています。
登山道、山小屋、ガイドとしっかり整備されているので、難易度は4000メートル超とはいえ、難易度はそこまで高くありません。ということで、この記事では北アフリカ最高峰、ツブカル山への登山方法を紹介します。
ツブカル登山はこんな感じ
- 標高4,167m(北アフリカ最高峰)
- 平均的な登山日数は2泊3日
- お勧めの季節は5月から10月
- ガイドは必須
- 費用は約2万円から(1,600 DH+チップ)
北アフリカ最高峰ツブカル山とは?
ツブカル山は北アフリカ最高峰の山で、標高は4,167mあります。富士山(3,776m)よりも高く、登山をするためにはしっかりとした準備と高度順応が必要となります。
4000メートル超級の登山となりますが、登山道はしっかりと整備されており、またガイド必須のため、そこまで難易度の高い登山ではありません。必要な登山道具などはミュール(ラバ)が運んでくれます。
ココに注意
2018年にツブカル山麓で北欧女性2人が殺害される事件が起こりました。犯人はその後逮捕されましたが、事件以降ツブカル山への登山は規制が厳しくなりました。(AFPニュース)
現地ガイドが必須のほか、複数のチェックポイントで身分証明書の確認、持ち物のチェックが行われます。アルコール類、危険物(ナイフなど)は持ち込みできませんので注意してください。
北アフリカ最高峰ツブカル山への登山
標高が4,000メートル以上ありますので、アフリカとはいえ頂上付近は気温が非常に低くなります。登山へお勧めのシーズンは5月から10月にかけてです。8月は気温が高いですが、しっかりと日焼け対策をしていけば8月でも充分登山は可能です。
ツブカル山への持ち物
ツブカル山へ登山するための持ち物は、
- 登山靴
- サンダル(山小屋などであると便利)
- 大型バック(ラバに運んでもらう荷物)
- 小型バック(水、ジャケットなど登山で必要になるものを入れる)
- ザックカバー
- 雨具
- 防寒具(フリースなど)
- 衣類
- 手袋(あると便利)
- 帽子(高度が高く、日差しが強いので必須)
- マスクなど(乾燥してほこりっぽいのであると便利)
- 寝袋(山小屋で必要・なくても毛布を借りれる)
- ストック(あると便利)
- サングラス
- ヘッドランプ(山頂アタックは場合により早朝からになるので、必須)
- 非常食(チョコレートなど)
- 日焼け止め
- トイレットペーパー
です。ほかにも必要に合わせ荷物を追加してください。なお、登山靴や寝袋、ストックなどは麓の村、イムリルでレンタルすることもできます(30 DHから)。
携帯の電波については、途中の山小屋および山頂ではかろうじて接続可能(Maroc Telecom)ですが、基本的に使えませんので必要であれば衛星電話などを持っていくとよいでしょう。
ツブカル山へのアクセス
ツブカル山へのアクセスはマラケシュからグランドタクシーで1時間ほど離れたイムリル村を拠点にする場合が多いです。イムリル村で前泊し、2泊3日で登山をするのがおすすめです。
登山日数についてはガイドと相談し、調整することもできます。最短で1泊2日でも登山は可能です。ご自身のスケジュール、体力に合わせ調整してください。
ツブカル山登山の日程
日程は体力に合わせ、必要に応じ調整となりますが、一般的な2泊3日の登山の場合、おおよそ下記のようなスケジュールになります。
1日目 | イムリル村出発(標高1700m) |
8時出発 | |
11時30分 | 昼食(標高約2400m) |
16時 | 山小屋到着(標高3200m) |
2日目 | 山小屋出発(標高3200m) |
4時出発 | |
9時 | 山頂(標高4,126m) |
9時半 | 下山開始 |
13時 | 山小屋到着(昼食) |
3日目 | |
9時出発 | |
12時 | 昼食(標高約2400m) |
14時 | イムリル村到着(標高1700m) |
体力やスケジュール、天候などに合わせ変更は可能ですが、おおよそ上記のようなスケジュールとなります。
1日で1000メートル以上登るため、それなりの体力は必要となります。
ツブカル登山1日目
前日にツブカルの麓であるイムリル村へ泊っておくと登山が楽になるのでお勧めです。1日目はイムリル村(1700メートル)を出発し、山小屋(3200メートル)を目指します。夏場だと1700メートルとはいえ、日差しが強く気温が高いのでしっかりと暑さ対策をしていきましょう。
最初のチェックポイントはイムリル村を出発してすぐあります。チェックポイントでパスポートの提示、およびガイドの有無など確認されます。
途中いくつか休憩所(コーラやオレンジジュース購入可能)があります。基本的に小銭しか使えませんので、登山前に細かいお金(10DHコインなど)は十分用意しておきましょう。700メートルほど登ったところで昼食です。昼食場所にはトイレもありますが、紙はないので持参しておきましょう。
1時間ほどお昼休憩をしたのち、再び山小屋を目指して登山開始です。山小屋へは16時ごろ到着です。到着後、モロッコのお茶(アツァイ)が出てきます。
山小屋はすごいしっかりとした設備で、電気(夜の数時間のみ)、シャワーも整備されています。
19時頃に夕食をとり、適宜シャワーを浴びたり、翌日の準備をして就寝します。
ツブカル登山2日目
2日目は早朝出発の場合が多いです。私が行ったときは4時半出発でした。真っ暗の中出発するので、ヘッドランプは必須です。
徐々に単調な景色となり、砂利場が多いので、結構体力を奪われます。また標高が高いため、初日よりも気温は寒いのでしっかりと防寒着は持っていきましょう。
9時ごろに山頂へ到着しますが、風がある場合非常に冷え込みます。ウィンドブレーカーやフリースなどを組み合わせ、寒さ対策はしっかりしてください。
2日目はラバは山小屋へ置いていくため、基本的に昼食は山小屋へ戻ってからとなります。途中、おなかがすいた時のためお菓子などは多めに持っていくことをお勧めします。
下山はのぼりよりもきついです。砂利道が多く、滑るためストックがあったほうが安心です。下山後、山小屋でお昼を食べます。
体力があるようであれば、2日目に麓(イムリル村)まで下山することも可能です。
1日で1000メートルの高低差経験がない場合、無難に休んだほうが良いでしょう。
ツブカル登山3日目
3日目はゆっくり出発です。イムリル村まで下山後、当日中にマラケシュまで戻る場合、遅くとも15時頃までにイムリル村へ到着できるよう出発しましょう。