こんにちは。貿易業界で4年弱貿易事務として働いていたアメンボです。貿易業界はきついと聞きますが実際はどうなのでしょうか。4年間働いていた私が徹底的に解説します。
ちなみに貿易事務の業務内容については別記事で紹介しています。年収も含め細かく紹介していますのであわせて確認してみてください。
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貿易事務ってどんな仕事?必要なスキル・年収などをまとめてみた
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貿易事務はきつい?
貿易事務といっても非常に幅広いですが、結論から言うときついです。海運と航空、メーカーと物流業界、輸入と輸出でも異なりますが、時期により非常にきつい時期もあります。
貿易事務、繁忙期・閑散期は?
どの業界もそうかと思いますが、貿易業務も繁忙期と閑散期があります。閑散期であれば非常に仕事も少なく、定時で帰ることもできますが、繁忙期になれば残業は必須と考えておいたほうが良いでしょう。
繁忙期・閑散期は輸出・輸入、そして貿易相手国によっても異なるのでわかりやすく表にしてみました。
輸出 | 輸入 | |
繁忙期 |
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閑散期 |
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輸出貿易事務
輸出貿易事務で忙しい時期は年末・年度末、そして連休前、旧正月前です。
年末・年度末
どの業界でもそうですが、年末・年度末は非常に忙しくなります。特に東南アジアを相手に貿易をしている会社は日本が休みの間、東南アジアは無休で動いていますのでその間、物流が止まらないよう、年内に輸出を終えておく必要があるのです。
また、年度末は日本側の都合ですが、決算の都合上忙しくなります。輸出貿易では本船の出航日をベースに決算を行っているところが多く、年度内に船積みをしてしまおうということで非常に忙しくなります。
反対に、年始や年度初めは反動から閑散期となります。特に年始はとてもゆっくり始まります。そのため長期休暇を取るならこの時期がおすすめです。
連休前
連休前も非常に忙しくなります。貿易業界では船積みをするために通関やコンテナへの詰め込み(バンニング)をする必要があり、連休前はその締め切りが重なるため忙しくなります。特に長い連休になればなるほど、締め切りが重なるので大変です。
反対に連休明けはその反動から少し落ち着く傾向にあります。
旧正月前
そして日本の年度末と同様に東南アジアの旧正月前は海外からの要請で忙しくなることがあります。海外としては長期休みに入る前に、必要な仕事を終えておきたいという気持ちから、海外からの問い合わせ、海外からのノミネーションで動いている貨物は船積みを情報のやり取りを頻繁にする必要が出てきます。
そして、旧正月中はアジアをメインに取引しているところは非常にゆっくりになります。
輸入貿易事務
輸入貿易事務で忙しい時期は年始と連休後です。
年始
年始?と驚く方が多いかと思いますが、輸入の場合、日本が休みの間も海外が動いていますので港へはどんどん入ってきます。そのため、年始は港に輸入貨物が滞留してしまっているため、通関手配やら配送手配などで追われることになります。
反対に年末や年度末はそこまで忙しいということはなく、通常通りの業務になります。メーカーなどで輸入者主導(いわゆるノミネーション)で期限までに輸入しなければいけないという場合も、海上輸送の場合時間がかかりますので忙しくなるのは年末・年度末というよりも、その少し前(2週間から1か月前)になります。
とはいえ、製品の輸入の場合、生産が間に合わなければ輸入できませんので、輸出業務よりは穏やかというのが事実です。
連休明け
同じような理由から、連休明けも忙しくなります。年始よりも連休明けのほうが忙しいイメージです。やはり海外は日本の祝日に関係なく動いていますので、日本へ貨物が入ってきます。
年始の場合、日本がゆっくり始動するため、日本の都合に合わせて輸入を調整することも可能ですが、連休明けはそういったことがなく、すぐにフル稼働ですので、長期連休となると非常に忙しくなります。