英国、EUを離脱へ

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ついにこの日がやってきてしまいましたね。EUに残留するかを問うイギリスの国民投票が23日行われ、即日開票が行われました。結果、直前の世論調査と反する、離脱は51%、残留48%の僅差でしたが、離脱派が勝利し、英国はEUを離脱することが決まりました。開票直前の世論調査、ブックメーカーの賭けなどからは残留派が6割以上(調査によっては8割以上)との情報が流れ、開票が始まり離脱派有利の情報が流れると、市場は一気に混乱しました。日本時間12時過ぎには離脱確定のニュースが流れ、英国はEU加盟国としての長い歴史に終止符を打つことが決まった。

直前に、残留派優勢との情報が流れたこともあり、市場はかなりの混乱を極めた。EU域内2位のGDPを誇り、世界でも有数の金融市場であるイギリスのEU脱退は今後、EUの発展へ大きな痛手となるだろう。既に、フランスなどの極右政党が英国同様、EU離脱への国民投票をすべきだと主張している。イギリスの国民投票によるEUヨーロッパ連合の脱退が、今後他国へ伝播する可能性も否めない。

もちろん、脱退を決断した英国の道も平坦ではない。国民投票によって、離脱を決めたが、残留派との差は僅差で、両者の間に長らく禍根を残すだろう。離脱への道もスムーズではなく、これからEUとの交渉を行い、数年をかけて離脱を完成する。また、2014年に国民投票が行われ、連邦への残留を決めたスコットランドはEU残留希望者が多く、新たなる国民投票を実施し、イギリス連邦からの独立とEUへの加盟を目指すとの動きもある。イギリスによるEU離脱は、ヨーロッパ、そして世界のパワーバランスを長らく不安定なものにさせるだろう。

EUは、第二次世界大戦後、二度と同じ過ちを繰り返さないようにと、独仏伊によって創設した欧州石炭鉄鋼共同体が元となっている。その後、欧州経済共同体、欧州共同体を経て現在の欧州連合へと発展を遂げてきた。リーマンショック以降、EUは長期的な不況に陥り、ギリシャの脱退問題、移民、難民問題など様々な問題に直面してきた。しかし、その都度大局的な判断がされ、発展してきた歴史がある。今回のイギリス脱退はEU発展のひとつの転換点になるだろう。

短期的に見れば、EUにはまだまだ問題は山積している。中東からの難民問題、域内の経済格差、テロなど、様々である。経済が不景気であることも有り、人々は保守的に、国粋主義的になってきている。しかし、保守主義、国粋主義は対立を生み、経済を冷やし、地域の緊張を高めかねない。歴史を見ればわかるように、発展は協力、対話からもたらされる。

EUは今までも多くの問題に直面し、その度に偉大な決断をし、世界でも類を見ないほど成功した共同体として発展を遂げてきた。今回のイギリス離脱は大きな痛手ではある。しかし、この機会にEU設立の理念を思い出し、今こそEU各国が結束し、新たなる共同体として再出発することを望んでいる。

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