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「自分の子供が殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訪ねたい

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こんばんは、今回は久々に本のレビューです。私自身、かなり左寄りな人間だと思っていますが、今回レビューする本は私から見ても、かなり左寄りの本です。

先日、どのようにしてかは忘れましたが、ネットで森達也氏の「責任はA級戦犯だけではなく全ての国民にある」という記事を読みました。その記事自体には同意はできなかったのですが、記事の終わりに紹介されていた本のタイトルが興味深かったので図書館で借りて読んでみることにしました。本自体はそれほど読みやすそうでもなく、本のデザインもあまり気に入らなかったのですが(笑)、読んでみると意外にも意外、とても読みやすく、とても面白い本でした。

簡単な説明をすると、マイケル・サンデルの「これからの「正義」の話をしよう 」に近いような印象を受けました。とはいえ、マイケル・サンデルの「これからの正義の話をしよう」は授業形式(?)で読者に問いかけ、考えさせるような記述方式でしたが、こちらの本はどちらかというと筆者の考えを一方的に述べているような印象です。

とはいえ、おすすめです。特に、何事にも「なぜ?」と問い続けるような人には読んでいただきたいです。

タイトルは「「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい」で、副題として「正義という共同幻想がもたらす本当の危機」と有り、現代の日本を取り巻く状況-尖閣諸島、歴史認識、ヘイトスピーチなど-を中心として、正義という錦の御旗のもと、悪へと突き進んでしまう現代の日本人へ警鐘を鳴らしています。彼はメディアが発達しすぎたために、人は考えることを放棄し、メディアに踊らされ、集団心理で危険な方向へ突き進んでしまうと説いています。しかし、最後にはジョージ・オーウェルの「一九八四年」を引用し、ビッグブラザーは存在しない(かもしれない)のに、ビッグブラザーに支配されているオセアニアの人々のように、集団になると、リーダーなど存在しないのに、人々は1方向へ突き進んでしまう。というようなことも書いていました。

ふぅ、久々のレビューだから、何をどう書いたらいいのかわからん。。。

とにかく、この本は「死刑制度存続について」、「民族という幻想」、「国家の虚構」、など様々面で考えさせてくれました。た・だ・し、答えを提供してくれるわけではないので、そこはあらかじめ了承してください。

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