ついに電子化?ブロックチェーンを使ったBLを導入!?PILとIBMが提携へ

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コンテナ船

シンガポールのコンテナ船社Pacific International Lines(PIL)とIBMは船荷証券(B/L)を電子化するために協力すると発表しました。これにより今まで紙ベースが基本とされてきた船荷証券の取引が円滑になることが期待されます。

ブロックチェーンを使った電子BLを導入

世界的にはマイナーなコンテナ船社ですが、日本でもわずかながらシェアのある船会社PIL(日本ではマリアナシッピングが代理店)がアメリカのIT大手、IBMと船荷証券(Bill of lading)を電子化するために協力することを発表しました。

IBMとPILはビットコインなどで有名なブロックチェーン技術を使い、信頼性の確保と電子化による手続きの簡略化とスピードアップを図るとのことです。航空業界ではアメリカを中心にe-waybillの導入が進んでいますが、海運業界ではいまだに紙ベースでの船荷証券(B/L)が基本になっています。

一部の船社(マースクラインやAPL)などでe-waybillのサービスも始まっていますが、あくまでもwaybillに限られており、有価証券であるBLは今まで通り紙ベースで取引がされています。

それがブロックチェーンを使ったe-B/Lを導入することで、海運業界が大きく変化するかもしれません。

PILはe-BLの導入で、効率化と透明化、そしてひいてはコスト削減が図れると発表しています。

元ソース:https://www.ccn.com/singapores-biggest-shipper-partners-ibm-in-developing-blockchain-for-crucial-trade-paperwork/

現在の電子化されたBL

現在、フォワーダーや船会社などでは便宜上、FAXやメールを使ったBLのやり取りが行われています。それらはあくまでも「surrendered B/L」のみに限られていますが、メールでやり取りをするのは本来のBLの定義とは異なっています。しかし、物流技術の発達と貨物の迅速な受け渡しが必要なことから、メールやFAXを使ったサレンダーBLのやり取りがされているのです。

今回、PILとIBMの導入するe-BLは便宜上のものではなく、従来の船荷証券としてのBLを置き換えることを目的とするものです。今回、PILとIBMが開発するe-BLは、港湾を管理しているMaritime and Port Authority of Singaporeも後援しているとのことですので、シンガポールでの導入はスムーズに行くかもしれません。

しかし、世界的にe-waybillがまだまだ普及していないように、e-B/Lの普及には時間がかかるかもしれません。それでも、徐々に電子化が進むことは物流業界にとっては朗報ではないでしょうか。

B/L(船荷証券)とは?

船荷証券(Bill of lading)とは、貿易における船積書類のひとつ。船会社など運送業者が発行し、貨物の引き受けを証明し、当該貨物受け取りの際の依拠とする。 -Wikipedia

BLの性質としては、有価証券であること、貨物引き取りの際の引換証であること、裏書きすることにより流通証券であることなど、様々な性質があります。

この中でも最も重要な性質が有価証券としての機能です。同じように船積みなどで使われるwaybillは有価証券としての価値はありません。しかし、B/Lは有価証券であるため、取り扱いは慎重にする必要があるのです。

BL以外の電子書類

IT化が遅れている物流業界ですが、マースクラインやCMA-CGMを代表とする船会社やダムコなどはIT化を徐々に進めています。今回PILとIBMが船荷証券(B/L)の電子化で協力しましたが、貿易で必要な保険証券の電子化には東京海上日動火災保険株式会社とNTTデータが2016年より実証実験を開始しています。こちらも同様にブロックチェーン技術を使ったもので、今後さらなる拡大が期待されます。(東洋経済ONLINE

ブロックチェーン技術とは?

ブロックチェーンとは、分散型台帳技術または分散型ネットワークです。 - Wikipedia

ブロックチェーンとは、簡単に言うとデータを複数人で分散して管理することにより、データの改ざんを防ぐ技術のことです。ビットコインを代表とする仮想通貨(暗号通貨)はブロックチェーンの技術を応用して作られています。管理する人が増えれば増えるほど、改ざんができにくくなり、安全性が強化されます。

代表的なのは仮想通貨ですが、同技術を応用した活用は様々なところで見られます。ビットコインと聞くと、まだまだ「怪しいもの」や「投機対象」、「バブル」などと連想しがちですが、ブロックチェーン技術は世界の在り方を大きく変えてしまう可能性を秘めているとんでもない技術なのです。

 

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