こんにちは。イタリアからスイスへちょこっと入って、帰りにポルトガル経由で帰ってきたアメンボです。別の記事でイタリアのSIM/通信上について記事にしていますが、実はヨーロッパでは2017年にRoam like at Home (母国にいるようにローミング)という法案が可決され、2017年6月15日以降、欧州連合(EU)域内のローミング料金が撤廃されました。
ヨーロッパを周遊した方はわかるかと思いますが、その結果ヨーロッパ域内ではキャリアの切り替えなど不要、かつ追加料金などなく自由に使えるようになりました。これは旅行客も対象で、例えば旅行でスペインへ行きSIMを購入し、フランスへ入国してもそのままスペインで購入したSIMを使うことができるのです。
ただし、いくつか注意点があるので使い方と共に紹介していきたいと思います。
ローミングフリー?EU圏内の携帯事情と対象エリア
前述したようにEU(欧州連合)では2017年にRoam like at Home(通称RLAH)という法案が可決され、2017年6月15日以降、欧州連合(EU)域内のローミング料金が撤廃されました。しかし、注意しなければいけないのはその対象エリアです。欧州連合は緩い共同体となっており、単純にヨーロッパの国=EU加盟国とは限らないからです。現在では徐々に統合が進められていますが、それでもイギリスがEUを離脱したり、スイスはローミング対象外だったりと注意が必要です。
2020年8月現在、EU域内でローミング費用を気にせずにデータ通信を使える国は下記28か国です(EU公式サイトより引用)。
オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロベニア、スロバキア、スペイン、スウェーデン、イギリス、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー
※イギリスに関しては、EU離脱が確定しましたが移行期間である2020年12月31日までは引き続き対象エリアとなるようです。
※スイスは対象外ですので、ヨーロッパ周遊旅行でスイスへ寄る場合は、別途SIMカード、もしくはローミング費用を払う必要があります。
RLAHの使い方
RLAHは日本のAmazonなどで発売されているヨーロッパSIMも同じ扱いとなります。たとえばフランスへ旅行に行くのにフランスのOrange SIMを購入した場合、その隣国のスペインや、ドイツで使う場合は特に追加手続き、費用は必要なく使用することができます。
使い方としては、非常に簡単です。スマートフォンでローミング設定をオンにするだけです。キャリア選択も基本的に自動で問題ありません。前述したように対象外の国との国境付近へ行く場合は、手動で設定したほうが安心かもしれません。
実際、自分はイタリアとスイスの国境へ行った際に、自動でスイス側のキャリアに接続されてしまい、追加費用が掛かってしまったことがあります。