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海上輸送・ダイレクト船とトランシップ船どちらが良いの?

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こんにちは。日本の経済に欠かせない貿易、島国である日本は海外との輸出入によって成り立っています。貿易関係の仕事についている方は、海上輸送を手配する際、ダイレクト船かトランシップ船かで迷ったことはないですか?そこで今回はダイレクト船、トランシップ船のメリット・デメリットをまとめてみました。

近海(中国・台湾・韓国)などは直行便が多く就航しているため、迷うことはありませんが、遠距離(インドネシア・インド・中東・ヨーロッパなど)になると、ダイレクトサービスのほか、トランシップサービスも出てきます。そこで、ここではそれぞれのメリット・デメリットをまとめてみましたので参考にしてみてください。

ダイレクト船・トランシップ船比較表

まずはダイレクト船とトランシップ船の定義を見てみましょう。通常ダイレクトと聞くと、出発地から目的地まで寄り道せずに行くことを指すかと思いますが、海上輸送におけるダイレクト船とは、出発港から到着港までの間に、貨物の載せ替えを行わない船のことを言います。出発港から到着港まで寄り道をせずに行く船のことはシャトルサービスと呼びます。

  ダイレクト船 トランシップ船 シャトルサービス
費用 実費は安いが、販売価格は需給により異なる 実費は高いが、需給によりダイレクトよりも安い場合がある 割高
遅延 寄港する港によって異なる。 船積みした船が遅れると、乗り換え船との接続で1週間以上の遅延になることも 遅延しにくい
ダメージリスク 低い 載せ替えのため高め 低い

基本的に、ダイレクト船、トランシップ船、シャトルサービスの違いはこのぐらいです。ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。

ダイレクト船・トランシップ船詳細比較

ここでは費用面、遅延リスク、そしてダメージリスクの3つの側面から比較を行っていきます。

金銭的差異

まずは一番気になる金銭的差異です。最初の表を見ていただければわかると思いますが、ダイレクト船はメリットが多いので一見価格も高くなるかと思いがちですが、実はそうでもないのです。

ダイレクト船

ダイレクト船は、貨物を載せ替える必要がないため、載せ替え費用が発生しません。そのため、単純に船会社の実費だけで考えると、ダイレクト船のほうが実は価格が安いのです。

しかし、ダイレクト船は遅延もしにくく(したとしても1週間以内)、ダメージリスクも高いため人気になりがちです。すると、当然価格も上がってきてしまいますよね。

基本的にはこの考えでいいのですが、船会社の競争が激化すると、ダイレクト船が元で価格破壊が起こるのです。サイクルは下のようなイメージです。

  1. A船社がダイレクトサービスを開始
  2. 人気が集中し、価格が高騰
  3. 他船社も儲かると思い、続々と航路開設
  4. 実費が安いため、価格攻勢に出る
  5. トランシップサービスのみの船会社は、貨物を集めるため価格攻勢に出る
  6. 4.5.の繰り返しで価格破壊が起こる

このようなサイクルで、船会社の競争が激化してしまうのです。このことから、ダイレクトサービスが開始すると、価格破壊が起こるといわれています。特に、今までなかった新しい航路でダイレクトサービスが始まる場合、このような悪循環に陥りやすいです。

最終的には、シェアを確保できなかった船社が撤退し、落ち着くのですが、それまでは価格破壊のサイクルでどんどん安くなります(それ以上に需要が増えれば別ですが)。

トランシップ船

次にトランシップ船についてみてみましょう。

トランシップ船はコンテナを積み替えする際に、トランシップ港で港湾利用料がかかっています。日本でも輸出入をする際、THCという項目で3万円から5万円弱ぐらいの費用が掛かっていますよね。それと同じような経費が、トランシップ港でも発生するのです。そのため、単純に費用だけを見た場合、実際にかかる費用としてはトランシップ船のほうが高くつくのです。

ちなみに

多くのハブ港(上海や釜山、シンガポールなど)では物流を誘致するため、トランシップ費用は安くなっています。そのため、単純に日本などの港で発生するものよりは安いですが、それでもダイレクトよりは割高になってしまいます。そうはいっても、特に日本ではダイレクト船の人気が高いですから、費用も高いうえ、時間もかかるトランシップ船はだれが利用するのでしょうか?そこでダイレクトサービスがある航路のサービスは価格破壊が起きてしまうのです。

需給が安定している場合は価格も安定していますが、ダイレクトサービスが始まり、需要が奪われてしまうと、価格攻勢に打って出るか、サービスを廃止するかしかなくなってしまいますよね。

船会社としては非常に悩ましいところですが、トランシップ船の場合はこういったことが起きているのです。

遅延リスク

次に遅延リスクを見てみましょう。これはとても簡単で、やはりダイレクトサービスのほうが遅延はしにくい傾向にあります。

 

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